孤高の挑戦者たち

孤高の挑戦者たち―バッテル研究所‐現代のピタゴラス集団
 先日読んだ『コンサルタントの時代』の中で取り上げられていた本。1983年に発行されたこの本は今現在絶版であり、書店で手に取ることは出来ない。大学図書館ならあるだろうとタカをくくっていたんだけど経済学部書庫にも地下書庫にも無かった…あきらめっかなーと思っていたら県立図書館にあるとのこと。気分転換もかねて県立図書館に行ってみた。
 いまから約25年前に書かれた本なんだけど読み易い。著者がバッテル研究所で出会った人物の生き方、考え方、経歴などをまとめただけの本なのだがこれが面白い。非営利研究期間であるバッテル研究所には各国から様々な目的意識を持った人物が集まってくる。起業を目的にし、意気揚々と入ってくる人がいる一方、就職が無く行き当たりばったりで研究所入りする人もいるようだ。しかし入ってくる人々は全員何かしらのパワーを持っている。それは体力であったり行動力であったりと人それぞれである。"バイタリティ"の一言でまとめてしまえば簡単だが、この本を読むと"バイタリティ"のくくりでは捉えられないのでは?と思えるほどに活力溢れる人物が描かれている。
 二つの才能を持ち得た故に片方を諦めなければならなかった人物の話を読むとプロフェッショナルの生き方の厳しさを思い知らされる。自身がそのフィールドに立とうとする意志を持ちつづけるために、この本を手元に置きたいのだが如何せん絶版。アマゾンで最安値が一万円…貧乏学生には手が出さね。